
街づくりを意識した分析研究、今後のあり方についての研究を行っている。
理工学部建築都市・環境系学科
都市科学部建築学科
都市イノベーション学府博士課程前期 建築都市文化専攻/博士課程後期 都市イノベーション専攻
研究概要
地球温暖化対策の一つとして、高密度な都市域において高効率なエネルギーシステムを構築し、CO₂の排出
量を削減すること、また脱炭素型の都市、ライフスタイルを再構築することが挙げられます。これらに関係する幅広い研究を行っています。例えば、エネルギーシステムの更新前後の諸データの分析を行い、更新による省エネルギー効果の算出を行う他、運用改善などの新たな提案が可能です。
アドバンテージ
エネルギーシステムの運用実績データの分析など、現場を大事にした研究を行っています。また、単にエネルギーシステムの分析研究にとどまらず、都市の中で導入実現していくためのまちづくりとの協調のあり方などについても検討を行っています。
事例紹介
『既存建物間のエネルギー融通効果評価ツールの開発』
既成市街地内の既存建物の熱源設備を繋ぎエネルギーを融通するシステムの省エネルギー効果および省CO2効果を簡易に評価するツールを開発しました。インプットは、建物の用途と延床面積、建物設備の設置からの年数と建物間距離だけで、詳細検討の前の企画段階で、建築設備またはエネルギー設備に詳しくないまちづくり担当者が使える有用なツールとなっています。
『人流センシングを活用したスマート空調に関する技術開発』
地下街など不特定多数の人が利用する空間は、時間帯や空間によって人の粗密や属性の偏りがあります。これまでの空調システムの設計や運用においては、どこでも快適な熱環境を提供することを前提としていたため、過剰な空調をしていました。これからは、人流のセンシングデータを活用して、必要な場所に必要なだけの空調をすることで、温熱的快適性を損なうことなく省エネルギーも達成できる空調システムとするべきで、そのための研究、技術開発を行っています。
主な所属学会
日本建築学会 / 空気調和・衛生工学会 / エネルギー・資源学会
主な論文
『A Study on Built Environment and Energy Consumption Analysis Based on BIM Models for a Preliminary Stage in a Revision of Community Agreement』Journal of Environmental Engineering 2025 Volume 90 Issue 831 Pages 222-233
『まちづくり協定改定の前段階のためのENVI-metモデルを用いた住宅地微気候に関する壁面反射率および植栽の影響評価と将来予測 』「日本建築学会環境系論文集」2024.89 巻 819 号 p. 270-281
『d4PDFを用いた気候変動のCGSと蓄熱槽の効果への影響に関する検討 横浜みなとみらい21地区の地域冷暖房を対象として 』「日本建築学会環境系論文集」2020 年 85 巻 771 号 p. 389-399
主な特許
特許第41041355号「崖崩壊予測装置及び崖崩壊予測用コンピュータプログラム」
主な著書
「建築の次世代エネルギー源」井上書院 2002.12
「都市・地域エネルギーシステム」鹿島出版会 2012.11
「図解 ArcGIS10〈Part1〉身近な事例で学ぼう」古今書院 2012.04
「図解 ArcGIS10〈Part2〉GIS実践に向けてのステップアップ」古今書院 2013.07
主な研究機器・設備
非定常熱エネルギーシミュレーションソフトTRNSYS18
動的エネルギーシステムシミュレーションソフトENEPRO21
熱流体解析ソフトFlowDesigner
主な地域活動(国内、特に神奈川県内)
神奈川県環境影響評価審査会委員(神奈川県)
エキサイトよこはま21ガイドライン検討会委員、防災検討部会部会長(横浜市)
千代田区地球温暖化対策懇談会学識委員(東京都千代田区)