いかに精度良く加工できるかについて研究を行っている。
教育学部 学校教員養成課程
大学院 教育学研究科 教育実践専攻
大学院 教育学研究科 高度教職実践専攻
東京学芸大学大学院 連合学校教育学研究科
研究概要
本研究室では、硬脆材料(特に半導体材料や光学部品材料)の高精度でカーフロスの少ない(要するに切りくずの少ない)加工法や被削材の性質が加工特性におよぼす影響およびダイヤモンド電着ワイヤ工具の寿命判定基準に関する研究等を行っています。高精度でカーフロスの少ない加工を実現させることができれば、半導体や光学部品の低コスト化が容易に可能となります。また加工に伴うワイヤ工具のダメージと加工特性との関係を明らかにすることで、安定した高精度加工の実現を目指しています。その他にも、放射線遮蔽効果のあるメッシュ状タングステンの感性評価に関する研究、各種材料の被削性評価に関する研究や工具寿命の加速試験に関する研究、中学校技術科や工業高校機械科で利用可能な教材開発等の教育系研究も行っています。
アドバンテージ
最高線速1000 m/minまで可能なマルチワイヤソー実験機を現有しています。ワイヤ工具の線径は200 µm以下にしか対応できませんが、自作実験機のためワイヤ工具の総線長や被削材の寸法・形状に対しての自由度は高く、様々な実験に対応可能です。またCNC卓上フライス盤を改造した実験装置や往復摩耗試験機を改造した実験装置を有しており、これらの実験装置では短いワイヤ工具での加工およびワイヤ工具の負荷試験が可能です。短いワイヤ工具での実験が可能なので、希少な試作ワイヤ工具による加工試験や摩耗試験が可能です。切削実験で用いる旋盤もインバータ制御ができるように改造しているので、無段変速で主軸回転速度をコントロールすることができ、様々な加工実験に対応可能です。
事例紹介
①材料の脆性的な挙動がダイヤモンド電着ワイヤ工具の加工特性におよぼす影響の解明
②ダイヤモンド電着ワイヤ工具の寿命判定基準の策定
③切削工具寿命を短時間で判定可能な加速試験法の確立
④硬脆材料や複合材料の加工面生成機構に関する研究
⑤被削性の統一的な評価法に関する研究
⑥金属繊維材料の視覚や触覚による感性評価
⑦技術教育・工学教育に関連する教材開発
主な所属学会
精密工学会 / 砥粒加工学会 / 日本鉄鋼協会
主な論文
『水溶性加工液による超仕上げ』「精密工学会誌,62巻,2号」1996.2
『ワーク回転型マルチワイヤソーに関する基礎的研究』「精密工学会誌,66巻,12号」2000.12
『Study on Precision Polishing Using Gelatin Stone』「Key Engineering Materials, Vols 407-408」 2009.2
主な特許
特開2000-135663「被加工物自転型ワイヤソー及びウェハ製造方法」
主な著書
「技術・家庭 技術分野(R3年度教科書)」開隆堂 2021
「ハイテク五十年史に学ぶ将来加工技術」日本工業出版 2019
「木材加工用語辞典」海青社 2013
主な研究機器・設備
「マルチワイヤソー実験機(自作)」ヒナセ HPW-T3
「無段変速化した旋盤」COSMO KIKAI L-5000
「往復摩耗装置」HEIDON
主な地域活動(国内、特に神奈川県内)
全国中学生創造ものづくり教育フェアinかながわ審査委員 (神奈川県)