理工学部 建築都市・環境系学科
教授 大原 一興オオハラ カズオキ
高齢者研究については、これまで研究蓄積も多く、とくにスウェーデンでの先進事例や施策に詳しく、将来求められる住宅や施設のあり方を洞察することができる。
主として高齢社会での居住の場、生活の場、癒しの場づくりについての研究をしている。建築物の計画はもちろんのこと、まちづくり、地域、施策、制度、ケアのシステム、スタッフやエンドユーザーの参画による環境づくり、設備や屋外環境など包括的な場づくりの提案に結びつく研究を行っている。
研究分野 - 分野
工学
研究分野 - 分科
建築学
研究分野 - 細目名
都市計画・建築計画

キーワード
高齢者住宅 / 医療福祉施設 / エコミュージアム / 博物館 / 福祉のまちづくり

相談に応じられるテーマ
高齢者住宅・施設の企画設計 / 博物館・環境学習施設の計画 / 地域まるごと博物館(エコミュージアム)の計画 / ユニバーサル・デザインと保健医療施設の計画設計 / ユーザー参加による公共施設の計画

所属
大学院都市イノベーション研究院 都市イノベーション部門
大学院都市イノベーション学府
理工学部 建築都市・環境系学科

E-mail
ohara@ynu.ac.jp

研究概要

主として高齢社会における居住の場、生活の場、癒しの場づくりについての研究をしています。建築物の計画はもちろんのこと、まちづくり、地域、施策、制度、ケアのシステム、スタッフやエンドユーザーの参画による環境づくり、設備や屋外環境など包括的な場づくりの提案に結びつく研究です。高齢者や障害をもつ人、子どもなどの立場からの公共施設、住環境づくり、まちづくりの具体的なプロジェクトには研究成果を活かした協力ができます。一方で、地域全体をミュージアムと見立てて地域住民による学びの場を形成する、エコミュージアムの実践や構想づくりにもお手伝いできます。他にもユニバーサル・デザイン、公的集合住宅、学校、病院、図書館、美術館、ギャラリー、まちづくり一般の実践的研究をしています。

アドバンテージ

高齢者研究については、これまで研究蓄積も多く、とくにスウェーデンにおける先進事例や施策に詳しく、将来求められる住宅や施設のあり方を洞察することができます。
ミュージアム研究の分野において、施設評価や利用者のマーケティングにつながる『ビジタースタディ』について国内で最先端の研究グループを形成して研究を進めています。
従来のまちづくりの手法にミュージアムの視点を投じた『エコミュージアム』の計画については、日本を代表する最新の研究成果を保持しています。海外の先進事例と先端理論をもっともよく知っている研究者であると自負しています。

事例紹介

高齢者研究については、これまで福祉分野と住宅分野において分断されていた高齢者の居住施設と高齢者住宅を統合させたデータベースを開発し、自治体の地域密着型の資源管理を一元化し、一般市民の利用しやすい住情報システムとして開発しました(地域密着型施設における在宅支援機能と居住機能の複合連携に関する調査研究報告書2009.3)。また、高齢者施設の設計・基本計画への共同研究をしています。最近では、成熟し高齢化の進みつつある戸建て住宅地において、ある具体的な敷地をもとに将来地域にとって必要となる高齢者施設と住宅、ケア施設のモデルを計画立案しました(鵠沼高齢者施設基本構想策定に関する調査研究報告書2008.3)。

主な所属学会

日本建築学会 / 日本老年社会科学会 / 全日本博物館学会

主な論文

『出づくりの村「語り部」による二拠点型居住の伝承―長野県阿智村清内路集落におけるエコミュージアム活動から―』「住総研 研究論文集」2017.3
『知的障害や発達障害のある子どものキッチンまわりの事故と対応方法について』「福祉のまちづくり研究」2017.3
『丘陵住宅地における高齢者の社会活動と環境条件に関する研究―K市I住宅団地における地域資源活用と高齢者の社会活動―』「日本建築学会計画系論文集」2016.8
『地域住民の高齢者居住施設に対する意識形成の要因と立地環境の影響に関する研究 地域資源としての高齢者居住施設に対する意識構造と立地環境との関連性に関する研究(その2)』「日本建築学会計画系論文集」2016.5

主な著書

「観光資源としての博物館」芙蓉書房出版 2016.3
「住みつなぎのススメ」萌文社 2012.10
「居住福祉学」有斐閣 2011.12