理工学部 数物・電子情報系学科
准教授 中田 雅也ナカタ マサヤ
最適化問題に対し、より早くより良い答えを見つける進化的最適化技術、
見つけた答えを分析しヒトが読みやすい形で知識化する機械学習技術を研究している。
機械学習と進化的最適化法を組み合わせた独自の方法によって、少ない計算時間でより良い答えを発見する技術の構築が得意。最適解への理解支援として位置づけられる進化的ルール学習は、近年の説明可能なAIにも通じる、先駆的な研究である。
研究分野 - 分野
情報学
研究分野 - 分科
人間情報学
研究分野 - 細目名
ソフトコンピューティング

キーワード
進化的最適化 / 進化的機械学習 / データマイニング

相談に応じられるテーマ
工学設計やシステムなどの最適化全般 / 最適化やデータからの知識発見、データマイニング

所属
大学院工学研究院 知的構造の創生部門
大学院理工学府 数物・電子情報系理工学専攻
理工学部 数物・電子情報系学科

E-mail
nakata-masaya-tb@ynu.ac.jp
ホームページ

研究概要

実社会のあらゆる所に存在する最適化問題に対し、より早く、より良い答えを見つける進化的最適化技術、見つけた答えを分析しヒトが読みやすい形で知識化する機械学習技術を研究しています。これらの技術を理論、アルゴリズム、実応用の観点から幅広く取り組んでおり、①革新的な性能を導出する答えと、②それらの答えに潜む新たな法則の発見を目指すことで、ヒトの知能増幅にも寄与する新しい最適化技術を探求しています。

アドバンテージ

実社会の最適化問題は、製品の性能を評価するために多くの時間が必要になるなど、高い計算コストを必要とする場合が多く存在します。
従来の進化的最適化法が不得意とする高計算コストな問題に対し、機械学習と進化的最適化法を組み合わせた独自の方法によって、少ない計算時間でより良い答えを発見する技術の構築を得意としています。
また、最適解を求めるだけでなく、「なぜその最適解が良いのか」を理解できなければ信頼できる製品として利用することができません。この理解支援として位置づけられる進化的ルール学習(進化的知能)は、最適解の理由を知識化する方法であり、近年の説明可能なAlにも通じる、先駆的な研究を推進しています。

事例紹介

機械学習を用いた単一目的・多目的進化的最適化の高性能化技術の開発
フォトニック結晶導波路の高計算コストな多目的設計最適化
快眠に導く介護ケアプランの設計知識の抽出
生体データからの睡眠段階推定と個別最適フィルタの設計
ハイブリッドロケットエンジンの最適設計戦略の抽出
非定常時系列データからの航空機失速現象の兆候検出

主な所属学会

米国電気電子学会(IEEE)、計測自動制御学会、進化計算学会

主な論文

『進化的ルール学習によるデータ解析』 「計測と制御」 2019
『From Extraction to Generation of Design Information - Paradigm Shift in Data Mining via Evolutionary Learning Classifier System』「Procedia Computer Science」 2017
『XCS-SL: A Rule-based Genetic Learning System for Sequence Labelling』 「Evolutionary Intelligence」 2015

主な特許

特許第6213983号 「睡眠段階推定装置および方法並びにプログラム」
特許第6369974号 「データマイニングによる、ルール生成装置、方法、及び、プログラム、並びに、介護支援システム」
特許第6392599号 「学習分類子システム、 学習分類子生成方法及びプログラム」

主な研究機器・設備

実験用計算機10台程度