理工学部 化学・生命系学科 化学 EP
大学院環境情報学府 人工環境専攻
研究概要
私の研究室では、従来から進めている機能性色素の結晶多形や結晶の光電子物性に関する研究課題(テーマ①)と工業製品などのライフサイクル思考を基礎とした環境教育の教材開発と実践に関する研究課題(テーマ②)の二つの課題に取組んでいます。
テーマ①では、外部研究機関や企業との共同研究を進めています。
テーマ②では、学会の教育系研究会や教育委員会などの教育関係組織、及び市民団体などと連携して教育研究活動を進めています。
アドバンテージ
テーマ①
デバイスメーカーでのエンジニアとしての勤務経験を根底に、科学的データに基づく機能性色素などの有機材料に関する技術や素材の開発・実用化を目指して研究を進めています。
テーマ②
製造業での勤務経験及び環境問題に関わる様々な立場の方との協働経験に基づいて、製品などのライフサイクルの視点を取入れた環境教育に取組んでいます。単なる学校の勉強で終わらず、生徒の皆さんの日常生活における行動変容に加え、学びを始点として将来の道筋も考えることが可能な教育を展開しています。
事例紹介
テーマ①
製品化された事例はありませんが、有機半導体や近赤外発光材料、新しい色材などの特許を申請しています。また技術課題の分析支援なども行っています。
テーマ②
携帯電話を題材とした中高生向け環境教育教材を開発し現在実践を進めています。また他の関連教材も含め、ライフサイクルの視点で生活を再考する教育活動を、高校で導入される探究学習における課題指導などへの応用について教育委員会などと教員向け研修などの検討を進めています。
主な所属学会
①日本化学会 / ①日本結晶学会 / ①応用物理学会 / ②日本 LCA 学会 / ②日本環境教育学会
主な論文
『A chlorinated Diketopyrrolopyrrole dye exhibits three-step polymorphic transition with thermosalient effect』「CrystEngComm」2021
『Synthesis and properties of liquid pyrazine dyes』「Dyes and Pigments」2020
『Three differently coloured polymorphs in 3,6-bis(4-chlorophenyl)-2,5-dipropyl-2,5-dihydropyrrolo[3,4-c]pyrrole-1,4-dione』「Acta Cryst B」2019
『環境意識の世代間差異にライフイベントと環境教育が与える影響』「環境情報科学学術研究論文集」2021
『LCT環境教育を取り巻く環境の変化とこれからの可能性』「日本LCA学会誌」2020
『ライフサイクル思考を取り入れた環境教育が環境配慮意識及び行動に与える影響』「日本LCA学会誌」2017
主な特許
特許第6634570号「フルオラン系化合物及び4, 4'-スルホニルジフェノール誘導体による共結晶化合物及びその用途」
特願2008-235016「5-t-ブチル-2,3-ジシアノ-6-[4-(ジメチルアミノ)スチリル]ピラジンの結晶変態」
特願2008-131606「半導体素子」
主な著書
「意匠性を高める顔料技術」サイエンステクノロジー社, 2021年5月 分担
「Progress in the Science of Functional Dyes」Springer Nature Singapore Pte Ltd, 2021年4月 分担
「都市科学辞典」春風社, 2021年2月 分担
主な研究機器・設備
①「導波路分光装置」System Instruments SIS-50
主な地域活動(国内、特に神奈川県内)
横浜市立学校総合文化祭中学校生徒科学作品展 審査委員長(横浜市教育委員会)
神奈川県指定校事業における「理数教育推進校」に係る運営指導委員会 委員長(神奈川県教育委員会)
東京都立富士高等学校 SSH運営指導委員会 委員(東京都教育委員会)
横浜市地球温暖化対策推進協議会 会長
アースアワー横浜2021 実行委員会 委員長