大型で海に浮かぶ浮体の波浪中の運動を研究している。
理工学部 機械・材料・海洋系学科
海洋空間のシステムデザイン教育プログラム
先進実践学環
研究概要
日本のEEZの面積を人口で割った一人当たりの海は、200m×200mぐらい(野球場で4面ぐらい)あります。海という広大な空間のポテンシャルを引き出して利活用しようという視点から、海洋工学に関する様々な研究に取り組んでいます。海上空港、浮体式洋上風力発電システム、波浪発電システムで用いられるような大型で海に浮かぶ浮体の波浪中の運動が専門になります。揺れにくい浮体~揺れやすい浮体など切り口も様々です。また、海洋空間利用という観点からは、様々な海洋の利用が社会的に受けれてもらえることが大事だと思って活動しています。
アドバンテージ
海に浮いているモノの波の中での動きについての解析については、広くご相談下さい。浮体式○○と呼ばれるものなどは、かなり相談に乗れると思います。近年は海洋再生可能エネルギーに関連した浮体に関する活動が増えており、ご相談の話が増えてきています。研究室内で開発している数値計算コードもありますが、Orca Flexなども導入しています。
横浜市の海の公園で月1回のペースでアサリの現存両調査(22カ所)を2003年から2019年まで継続的に実施しておりました。15年近く、同じ手法で継続的な生データは貴重と思います。データの活用を考えたい方、是非ご相談下さい。
事例紹介
・浮体式海上空港検討の際の波浪中動揺解析(委託解析事例有り)
・浮体式洋上風力発電施設の波浪中応答(共同委託研究例有り)
・係留索の係留力と動揺(民間企業との連係実績有り)
・波浪発電に関すること(学外機関やNEDOの実績有り)
・海中の柔軟構造物の挙動(国の研究機関との共同研究事例有り)
主な所属学会
日本船舶海洋工学会 / 日本沿岸域学会 / 日本海洋政策学会
主な論文
不規則波におけるPA-WECの発電量を最大化するための制御力推定におけるAI予測の可能性に関する基礎的研究, 日本船舶海洋工学会論文集 (日本船舶海洋工学会) Vol.35 p. 55-64 (2022)
ポイントアブソーバー型浮体式波力発電システムの列配置が発電量に与える影響に関する研究, 日本船舶海洋工学会論文集 (日本船舶海洋工学会) Vol.31 ( 0 ) 59-71 (2020)
「海の公園」におけるアサリ個体数の変動に関する傾向と考察,沿岸域学会誌 (日本沿岸域学会) Vol. 32 ( 3 ) (2019)
浮体式洋上風車ウィンドファームにおける浮体の波浪中運動特性の空間分布に関する研究, 日本船舶海洋工学会講演論文集 (日本船舶海洋工学会) ( 18 ) 303-306 (2014)
主な特許
特願平10-298655「多列浮体支持型大型浮揚構造物」
特許5548977号「波力発電装置」
特許6414837「浮体式風力発電装置」
主な著書
「船舶算法と復原性(船舶海洋工学シリーズ1)」成山堂 2012.7
「船舶一問一答」海事プレス社 2010.9
「実践 浮体の流体力学 前編」成山堂 2003