横浜国立大学 研究者ナビ

研究概要

主に航空宇宙空間で扱えるロボットに関連する研究を行っています。ロボットは基本的に人間の代わりに作業をする、あるいは人間の作業を補助する役割を持っています。関連分野として航空機・宇宙機のシステムデザイン、最適設計、最適制御、計測、非線形制御などの分野が含まれます。最近の研究としては小型マルチロータ機の開発をはじめとした飛行ロボットに関する研究、人間工学に基づいた飛行ロボットの制御系設計、宇宙デブリをうまく回収するための宇宙ロボットに関する研究、コントロールモーメントジャイロを用いた衛星の姿勢制御に関する研究、群制御に関する研究などを行っています。

アドバンテージ

近年飛行ロボットは空撮用や環境観測用に積極的に使われるようになってきました。しかしながらロボットの操作はある程度熟練した経験が必要です。研究室では環境や操作する人間に合わせた、比較的容易に操作できるシステムの研究開発を行っています。これらの研究は他の分野における危険・衝突回避制御や人間工学的要素が必要な対象に応用が可能です。また、宇宙空間における非線形性の強いシステムに関する最適制御問題を多く扱っており、様々な問題の最適化への応用が可能です。

事例紹介

図は研究室で制作した飛行ロボットです。特徴的なのは、通常平面配置されているロータの位置を非平面化することにより姿勢を傾斜させることなく移動が可能な機体です。各種センサーやカメラが機体に固定されているため、データが扱いやすく、操作も容易になっています。さらには風環境での使用も期待されています。

主な所属学会

日本航空宇宙学会 / 米国航空宇宙学会(AIAA) / 計測自動制御学会 / 日本機械学会

主な論文

『Experiment of Collision Avoidance Control Law with Information Amount Feedback Using Vehicle Model』「SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration, Vol. 6, No.1」2013.1
『Collision Avoidance of Indoor Flying Double Tetrahedron Hexa-Rotorcraft』「Proc. of 28th International Congress of Aeronautical Sciences, ICAS-2012-11.5.2」2012.9
『Guidance and Control of Double Tetrahedron Hexa-Rotorcraft』「Proc. of AIAA Guidance, Navigation, and Control Conference」2012.8
『Singularity Robust Control Law for Periodic Maneuvering
Satellites with CMGs』「計測自動制御学会産業論文集　第10巻24号」2011.11
『Collision Avoidance Control Law for Helicopters using Information Amount Feedback』「計測自動制御学会産業論文集　第10巻24号」2011.11

主な特許

特願2016-057074「マルチローター機」
特願2007-069991「機械的稼働部を持たない旋回流発生装置」

主な著書

「Advances in the Astronautical :Sciences: Space for Our Future」Univelt Inc. 2013.1
「Numerical Analysis - Theory and Application」InTech. 2011
「Advances in the Astronautical :Sciences Applications of Space Technology for Humanity」Univelt Inc. 2010