理工学部 機械・材料・海洋系学科 機械工学教育プログラム
教授 秋庭 義明アキニワ ヨシアキ
多角的観点からの強度評価が可能であるとともに、学会部門委員会運営ならびに複数の研究会の主査の立場から、多方面の人材交流に基づくアドバイスができる。
材料強度の観点から物事の本質を理解し、実用的な応用までを見据えた役に立つ技術を開発することを目的とし、微視破壊力学に基づく破壊・疲労寿命診断学の創成、マイクロ・ナノスケールでの変形・破壊シミュレーションによる強度損傷解析と材料構造設計、非破壊測定を援用した応力・ひずみ、損傷評価技術の開発に着目して研究を行っている。
研究分野 - 分野
工学
研究分野 - 分科
機械工学
研究分野 - 細目名
機械材料・材料力学

キーワード
材料強度学 / 応力・ひずみ解析 / 疲労強度評価 / 放射光・中性子回析 / 非破壊評価

相談に応じられるテーマ
応力・ひずみ解析 / 非破壊応力解析および欠陥評価 / 疲労および破壊強度解析 / 薄膜の静的および疲労強度解析 / ナノ結晶材料の強度特性評価

所属
大学院工学研究院 システムの創生部門
大学院理工学府 機械・材料・海洋系工学専攻 機械システム工学コース
理工学部 機械・材料・海洋系学科 機械工学教育プログラム

E-mail
akiniwa-yoshiaki-xd@ynu.ac.jp

研究概要

本研究室では、材料強度の観点から物事の本質を理解し、実用的な応用までを見据えた役に立つ技術を開発することを目的とし、三つの分野に着目しています。

1.微視破壊力学に基づく破壊・疲労寿命診断学の創成
微視レベルでの変形解析からマクロな破壊特性までを見通した強度評価をもとに、高精度な強度予測・寿命予測が可能な診断学を創生することを目的としています。

2.マイクロ・ナノスケールでの変形・破壊シミュレーションによる強度損傷解析と材料構造設計
変形・破壊機構のモデル化を通して、数値シミュレーションによる強度解析を可能とし、要求性能を発現するための最適構造設計を目指します。

3.非破壊測定を援用した応力・ひずみおよび損傷評価技術の開発
結晶質材料の回折現象を利用して、量子ビームを駆使することによって、微小領域内、極薄膜、大型機械要素内部などマルチスケールな高精度応力解析を可能とします。

アドバンテージ

実験強度解析、数値解析、非破壊評価など、多角的観点からの強度評価が可能であるとともに、学会部門委員会運営ならびに複数の研究会の主査の立場から、多方面の人材交流に基づくアドバイスができます。

事例紹介

X線や放射光を微小領域に集中させる技術を用いることによって100mm程度以下の領域の応力が測定できます。図は長SiC繊維強化チタン合金複合材料に発生した疲労き裂近傍の繊維応力の測定例であり、個々の繊維応力より破壊解析が可能となりました。また、高エネルギーX線、もしくは中性子を用いると、材料内部の応力も非破壊的に測定できます。

主な所属学会

日本機械学会 / 日本材料学会 / 複合材料学会

主な論文

『Determination of Residual Stress Distribution in Severe Surface DeformedSteel by Shot Peening』
「Materials science Forum 571-572:15-20」2008
『繊維配向したTiN 硬質薄膜における残留応力と強度評価』「材料,58, 7, 581-587」2009/7
『Fatigue Strength of Spring Steel Under Axial and Torsional Loading in the Very High Cycle Regime』
「International Journal of Fatigue, 30, 2057-2063」2008
『超音波周波数におけるステンレス薄板の曲げ疲労試験』「日本機械学会論文集( A編),74, 742, 879-884」

主な特許

特願2004-370074「回折法によるひずみ測定装置及びひずみ測定方法」

主な著書

「無機材料の表面処理・改質技術と将来展望―金属、セラミックス、ガラス―」 シーエムシー出版 2007.9
「残留応力のX線評価 ―基礎と応用―」養賢堂 2006.7

主な地域活動(国内、特に神奈川県内)

横浜市水道局との合同事故調査