金属材料の疲労強度を向上する技術の開発の研究を行っている。
大学院理工学府 化学・生命系理工学専攻
理工学部 化学・生命系学科
研究概要
当研究室では、エネルギー機器,輸送機器、社会インフラ等で用いられる構造材料の安全性向上と高性能化に貢献するため、金属材料の強度信頼性向上技術の開発の研究を行っています。 特に、レーザピーニングやショットピーニング等の表面改質処理、窒化等の熱処理により、金属材料の疲労強度を向上する技術の開発の研究を行っています。
アドバンテージ
レーザピーニング等の先進的な表面改質技術により、金属材料を長寿命化するとともに、強度を半減させるような大きな表面欠陥を強度上無害化する手法を開発しました。本研究の応用により、金属疲労を原因とした輸送機器や構造物の破壊事故の防止が期待されます。可搬性のあるピーニング装置を用いて、溶接部における疲労き裂を無害化し,構造物等を延命化することも可能です。
事例紹介
以下のような事例に対して適用可能です。
・自動車、航空機部品等の疲労強度向上
・高経年化した社会インフラの溶接部等疲労き裂の無害化
・高温エネルギー機器の高性能、高信頼性化
・摺動部材の高性能、高信頼性化
・3Dプリンタで製造した金属部材の疲労強度向上
主な所属学会
日本機械学会 / 日本材料学会 / 日本ばね学会
主な論文
『Effect of Shot and Laser Peening on Fatigue Strength of Additively Manufactured Aluminum Alloy with Rough surfaces』「Journal of Materials Engineering and Performance,32, 1589-1600」 2023
『3D積層造形したマルエージング鋼の疲労強度に及ぼすレーザピーニングの影響』「ばね論文集,66, 7-12」 2021
『Improving the fatigue limit and rendering a defect harmless by laser peening for a high strength steel welded joint』「Optics and Laser Technology,134」 2021
主な特許
特許第5152837号「セラミックス製品の製造方法,セラミックス製品」
主な著書
金属疲労とショットピーニング,大河出版, (2018)
しなやかで強い鉄鋼材料,エヌ・ティー・エス , 255-261(2016)
主な研究機器・設備
疲労試験機(平面曲げ、回転曲げ)
ショットピーニング装置
X線残留応力測定装置
主な地域活動(国内、特に神奈川県内)
表面硬化部材の疲労損傷研究部会